TATAMI SUMMIT 4th

登壇者へのQ&A

当日は多くのご質問をお寄せいただき、誠にありがとうございました。
掲載にあたっては、当日のテーマや議論との関連性を踏まえ、登壇者よりご回答いただいた内容を中心にご紹介しております。

千住 雄一 氏「畳・い草の現在地と、産地から描く暮らしの未来」

Q

高輪ゲートウェイ100畳に縁無し畳を使わなかった理由は何でしょうか?

A

正確な理由は設計者に確認しないと分かりませんが、私自身は三つの理由があったのではないかと考えています。まず、100畳規模を縁無し畳で構成するとコストが大幅に上がること。次に、仮に半畳の市松敷にした場合視覚的に空間全体の一体感が損なわれる可能性があること。そして何より、あの空間ではモダンさを演出するための縁無し畳ではなく、従来のシンプルな畳の方が建築や空間デザインと調和すると設計者が判断したのではないでしょうか。

白水 高広 氏「地域事業商社として、地域資源で稼ぐ循環をつくる」

Q

ウナギの寝床を創業されたとき、類似した事業はまだ少なかったかと思います。立ち上げ時に、一番苦労されたことは何でしょう?お話しできる範囲でお聞かせいただきたいです。

A

当時は若かったので、がむしゃらにやってきていて、自分たちの生活が成り立つ仕組みと、社会的な意義とで行ったり来たりしていました。そして、お店だけでは食べれなかたので、デザインなどの活動もして複合的に稼いでいました。そこは少し大変だったかもしれませんが、比較的新しいことにチャレンジをし続けていて、大変ということはなかったです。逆に人が増えてからのマネジメントが大変でした。初期事業は得意です。

Q

文化的バリューエンジニアリングの際に、これをい草として当てはめてみたのですが、コストはい草の栽培・畳表の生産、畳にするのであればそこに対する施行だと思います。機能はい草や畳の効果効能、歴史・経歴は畳の歴史だと思うのですが、視点において、い草の視点、畳表の視点、畳の視点では少し違うのではないかと思います。白水さんはい草の視点、畳表の視点、畳の視点はどのようなものだと考えますか?

A

いぐさや、畳み表の歴史をまだしっかりと調べられているわけではないので、その紐解きが完全にはできていませんが、僕がやるとしたら、まずはいぐさという素材を徹底的に調べながら、現在どういう用途で使われているか?それが畳だったら、フローリングに代替されていったのならば、なぜ代替していったのか?という部分をかなり調べると思います。その上で、歴史的な特性としての強み、文化的な強み。これが現代生活でいけるのではないか?という視点を作り込んでいくと思います。

Q

福岡市や熊本市も商圏として視野に入れて八女にお店をだされました。Native scape(地域)と便利なGlobal scape(都市)の間に物理的、心理的な山があるとして、その山を越えて都市から地域に来てもらうのに効果的に効いたと考えられる施策を具体的にいくつか紹介お願いします。

A

都市には、やっぱり都市に強い人たちがしっかりいて、その人たちの商習慣などを理解して、一緒にやったりすることですかね。問屋などはもともとそういう機能があるということだと思っています。そして、宿やツーリズムを準備しておくこと。人は何かきっかけがないとこれないので、そのサービスをちゃんと準備しておくことが大事なのかなと思います。あとはイベントですね。遠くからでもきたくなるイベントを打っていくこと。

Q

いろいろヒントをいただきありがとうございます。 情報が多く整理がつかないのですが、いぐさ、畳業界としては何から手をつけたらよいと思われますか?

A

マーケットをずらして展開していくことかなと思います。それか、住宅メーカーまでやるとか、宿をやるとか、事業領域を増やしていくことかなと思います。

Q

4000品目も取り扱って6億円だと、取り扱う工芸品の中でも衰退を止められないものが出てきたりしていないか?それはどう対処するのか?

A

そこは、僕らが明確にコントロールできる領域ではないので、生産者が辞めたりされる場合は、商品の取り扱いがなくなったりというのは発生します。それは仕方ないかなと思っています。なるべく続いてほしいですが。生産者がやってる限りは仕入れをしています。

Q

貴社が取り扱っている商品において、様々な分野(生活用品、インテリア雑貨、ファッション、アクセサリー、キッチン用品など)があると思いますが、どの分野が1番売上が高いのか知りたいです。逆に売れにくいと感じる分野も知りたいです。売れにくい分野に対して、どのような戦略を立てているのか、また考えを知りたいです。

A

衣料品です。売れにくい分野は用途が明確でないものですかね。衣料品以外は回転率はそんなに高くないです。アマゾンのロングテール理論のようなものがありますが、2割の商品が8割の売り上げをだす。でも、残りの8割の商品があることで、来客が増えるというような考え方でやっています。品数を多く取り扱ってオンラインにあげておくことでSEOも強くなりますし、お店もいろんな層が来客して、結果的に衣料品が中心にはうれます。

セッション1「畳ではぐくむ子育ての未来」

Q

山野井先生に自然に触れて過ごす子供たちの変化について質問です。子供が自然に触れることでこんな変化が起きた!という事例で、印象的なことをいくつか教えてください。

A

自然に触れる中で印象的なのは、スマホやおもちゃがない環境だからこそ、子どもたちが自分で遊びを創り出すようになることです。最初は「暇」と言っていた子どもたちも、葉っぱなどを使って見立て遊びを始めるなど、自然の中で工夫して遊ぶようになります。 また、自分の体の中の不要なものがでていって、デトックスでき表情も変わっていき、保護者の方からは「よく眠るようになった」「自分たちで育てたものを残さず食べるようになった」といった変化もよく聞きます。

Q

赤ちゃんセットの寝ござのサイズと、1枚か2枚(折り返し)を教えて下さい。

A

★寝ござのサイズはイケヒコ・コーポレーションのほうから回答していただけるとありがたいです★ (イケヒコより回答します)大木町役場でプレゼントされている「い草お昼寝ふとん」のサイズは70×120cmです。側地はい草100%の両面で中材には通気性の良い固綿を使用しています。

Q

山野井さんに質問です 畳のポテンシャルや、効果効能を知った今でも、畳を高いとおもいますか?

A

自分自身もお米を育てている中で感じるのは、生産側の立場から見るとむしろ安いという感覚です。ただ、消費者として価格だけで見ると適正だとは思うものの、他の選択肢との中で優先順位が下がってしまう側面はあると感じています。

Q

畳が高い、のは、仕方ないのですが、今、親子で住む若い人たちが、やはり、少ないことが、問題では?とも。親のうちを嫌がって、新居を建てる、そこに、結局畳をしかない。つまり、親の家での畳体験とイメージが、古いもの、もう、カッコよくないものに、なってしまってることが、、問題なのかなーと。すると、親の世代のしっかりした土台の家を、新しい視点で今の世代に、素敵な家として、継続していく、取り組みが、大事なのかなぁと。

A

価格が高いため購入に踏み切れない消費者が多く、需要拡大には限界があるという課題については、「価値をどう伝えるか」だけでなく、「誰に向けて、どの形で届けるか」が重要だと感じています。 歴史や文化、背景にある想いを伝えることはもちろん大切ですが、現実的にはそこまで理解してもらう前に、 * 高い * 自分に必要かわからない * 比較対象が安価な商品ばかり という理由で離脱してしまうケースも多いと思います。 そのため、今後は「万人向け」ではなく、 * 子どもの身体づくりを大切にしたい家庭 * 食や健康に関心のある層 * 自然や地域文化を大事にしたい人 * 子育て世代 など、“誰向けの商品なのか”を明確にした展開が必要だと考えています。 また、単発購入ではなく、サブスクリプション型にすることで、消費者側の心理的ハードルを下げることも必要だと思います。 「商品販売」ではなく、暮らしを支えるサービス”として継続的な関係性を築ける可能性があると感じています。 例えば何ヶ月か一回畳の点検➕清掃もセットにするとか。 「誰の、どんな価値観や暮らしを支える商品なのか」 を明確にし、継続的に関われる形を作ることが、今後の需要拡大につながるのではないかと思います。

Q

子育てファミリーにとって、買いやすいお値段の畳とはいくらくらいなものでしょう。

A

値段というよりも、買いやすい仕組みがいるのではないかなと思います。 サブスクで買うとか、残クレみたいな感じである程度したら買い替えることができる、など。 一気に払うのが大変だと思う人が多いと思うので、買える選択肢ができる仕組みの方が値段より必要かなと思います。

Q

山野井先生か畳の無い家では、発達障害になりやすいみたいな言い方を、していたと思うのですが。発達障害は、先天性の脳の障害ですよね? 0〜3歳の発育で決まるわけではないですよね?

A

畳のない家は、発達障害になりやすいと言ったことは、今回のサミットでもそれ以外の講座でも言ったことはありません。 畳という家屋環境の現象に伴い、運動がしにくい赤ちゃんが増えているというお話はしました。 運動などの発達に遅れがある、問題が起こる=発達障害ではありません。 運動の発達は認知面の発達にもつながるので、より良い発達の一つとして乳児期からの運動が必要だと考えています。 発達障がいは昔は先天性と言われていますが、今は色々わかってきて先天性だけではなく、環境や関わり方なども含めた色んな影響があると考えられています。 ただ、子どもの発達において、脳の発達が著しいのは0-3歳と言われていますし、7歳以降は脳は大きく変化しないと脳科学で言われていたりするので、成長しやすい時期は理論的にあると思っています。 実際、先天性の問題だと言われていたお子さんも親御さんが療育や関わり方をしっかりされて、その後何も問題ないと言われたケースもたくさん見ていたので、先天性であればそのようなことは起こらないかなと思っています。

Q

非常に良いありがたい取り組みだと感じます。 本日の内容をその他の自治体への取り組みの一つとして紹介や共有などをしていただけるとよいと思いますがいかがでしょうか?

A

ご提案ありがとうございます。 早速課内で共有しております。どのような形で他自治体に共有できるかを検討させてください。ホームページや公式ラインでの発信、こども家庭センターのインスタグラムというツールもございますので、何らかの形で他自治体の目に留まるにはどうすればよいか検討したいと思います。 畳の魅力の発信スタートを「こどもの育み」に着目したときに、保健師のみならず、行政の保育士は発達のプロでもあるので、その職種とのコラボも含めて考えるといいな、と考えています。

セッション2「ONE KUSHUで考える畳の未来」

Q

高くて買いきれない消費者が現実多くて、需要が伸びないという壁を、価値を伝えることで越えられるかどうかが課題という話に収束していったと思っています。歴史や文化を伝えていき、メディアも使ってその認知を広げていかなければならないと思ったが、これに対して具体的な実行案はないでしょうか。

A

これまで、広島サミットや大阪万博での和室展⽰、⿅児島や名古屋市ほか全国での畳100帖敷イベントのなど、消費者に向けたPRを⾏っています。さらに、イベント等の際には、SNSの活⽤とともに、メディアにも投げ込み、周知を⾏っています。しかしながら、産地からの発信だけでは足りないので皆様方もぜひ、熊本県いぐさ・畳表活性化協議会のインスタグラムをフォローし、PRにご協⼒いただけますと幸いです。

Q

省エネ補助金 の対象商品として、畳はとても適していると思っています。 そういった補助金対象商品の拡大というような取り組みは可能なものでしょうか。

A

い草畳表は様々な機能性を有しておりますが、現時点で省エネの観点からのエビデンスを有していないので、省エネ補助⾦の取組については考えておりません。

Q

国産畳表云々どころか、新築、改修の公営住宅から和室自体が消滅しつつあるのが現状です。 公営住宅は日本古来の畳の文化を守る最後の砦だと思います。 公営住宅における日本文化保存基本法的な法整備が必要な時期に来ているのてはないでしょうか。

A

市と県では条例を整備し、⾏政の責務として公共施設にいぐさなど産地の農林⽔産物を使⽤するよう規定しています。 国も3月に住生活基本計画を閣議決定し、「和の住まい」の推進を謳ったところです。 市としては、国や全国の⾃治体に和の住まいの推進に基づいた施策を求めていくとともに、国産畳表が選ばれるための提案を⾏っていきたいと考えております。

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